レザーケアブラシの種類と選び方のススメ

プエブロ レザーケア

こんにちは、cobalt leather works の栗本です。
久々にレザーケアのお話を。

唐突ですが、レザーケアと聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?
やはり「ブラシ」ではないでしょうか・・・?

汚れを落としたり、クリームを塗布したり、磨いたり。
実はブラシにはそれぞれ役割があり「使い分け」がレザーケア上達のコツだったりします。

今日はそんな「ケアブラシ」にスポットを当てていきたいと思います。

早見表も作成したので併せて日々のお手入れの参考に・・・

ケア関連のまとめはこちらから▼

ケア&エイジング
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ケアブラシの種類とおすすめ

ケアブラシの選び方のポイントとして重要なのはブラシの品質よりもまずは「毛の硬さ」
選ぶときに見て欲しいのは値段ではなく「毛の種類」です。

ブラシには大きく分けて「馬毛」「豚毛」「山羊毛」の3種類があります。

レザーケアに慣れてきて、こだわり始めると
それぞれの毛の「硬さ」に応じて使い分けるのですが・・・
初心者の方にまず押さえておいていただきたいイチオシが「馬毛」のブラシ。

硬すぎず、柔らかすぎず、適度な弾力で銀面を傷つけることなく手入れが可能です。

ブラシの種類とそれぞれの硬さ、適したケア方法について

種類硬さ適したケア方法
馬毛ブラシ万能。汚れ落とし、クリーム塗布、仕上げに使用可能
※ただしそれぞれのケアで使い分ける必要あり
豚毛ブラシやや硬く、強くブラシがけすると銀面を傷つける可能性があるので要注意
クリームの伸びが良く、塗布しやすい
山羊毛ブラシとても柔らかく、繊細なブラシ。
ケアクロスのように、ケアの最後の仕上げブラシに最適

レザーケアのコツは、ブラシの使い分け

プエブロ レザーケア

上記の表で「馬毛は万能!!」と言ってますが、
馬毛ブラシ一つあればOK・・・ということではありません。
むしろ、一つのブラシで「汚れ落とし」「クリーム塗布」「仕上げ」をすると逆効果。
革の劣化に繋がりかねません。

ブラシはそれぞれのケアで、必ず別々のブラシを用意する必要があります。

なぜ使い分けが重要なのか

まずレザーケアには原則、順番があります。
①汚れ、埃を除去して②クリームを塗布して③仕上げに磨き上げる

これには理由があって、汚れを落とす前にクリームを塗布してしまうと
汚れ自体がクリームと一緒に革に塗り込まれ、蓄積されてしまいます。
これが何をもたらすかというと、余計な油分の塊や水分を含みカビの原因となってしまうのです。

つまりケアしているつもりが、逆に革にとってダメージを与えてしまうことになるわけですね。

さて、ここで使い分けに重要なポイントが一つ
「オイルケアに使用したブラシ」には、当然オイルの成分が付着していますよね。
つまりオイルがついた状態のブラシで汚れを落とそうとすると、
上記のような「汚れをオイルで塗り込んでしまう」という最悪の結果になってしまうのです。

当然、そのブラシで仕上げも何もあったものではありません。

どこまでケアをするか、という判断にもよりますが
最低でも「オイル用」と「汚れ落とし・仕上げ用」の2本は使い分けが必須なのです。

ケアの順番について

順番ブラシ期待できる効果
①汚れ落とし乾ブラシ革の表面や縫い目に入り込んだ微細な汚れ、埃などを除去。
頻度が高くても問題なし。
②オイルケアオイルブラシ革の保湿、傷隠しなどのケアに。
必要な時に、必要な分だけでOK。塗り込み過ぎはエイジングを早めるので注意。
③仕上げ磨き乾ブラシ好みに応じて。
ケアクロスなど特殊な生地でも対応可能。

どこまでやるかは、好みに応じて

さて、色々と書きましたが
まずは汚れ落とし用に1本、馬毛ブラシがあれば安心です。
順番と方法さえ間違えていなければ、あとはどこまでやるかは自由。

むしろ、当店のようにオイルをふんだんに含んだ革に対してのオイルケアは本来不要でもありますが
「早くエイジングさせたい!」とか「しっとりした表情を楽しみたい」という場合には
オイルケアが有効な場合もあったりなので、本当に人それぞれの楽しみ方があっていいと思います。

プエブロ レザーケア

革製品は、貴方の人生を共にする相棒です。

週末に、1週間の仕事を共にした労いだったり
旅行から帰ってきて、思い出と一緒に振り返りながらだったり
突然の雨に降られ、少し心配しながらだったり

ふとした瞬間、ふとした区切りでケアしてあげると
愛着もより一層湧いてくるもの・・・
ブラシ選びや順番など、当記事が少しでも皆さんの助けになれば幸いです。
良きレザーライフをお送りください!

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