大変ご無沙汰しております、cobalt leather works のクリモトです。
今月、かなり立て込んでおりましてブログの更新が少なくなってしまい申し訳ございません!
現状、ありがたいことに多くのオーダーをいただいており・・・
身体は一つなので製作優先になってしまいますが
ブログも細々と続けていきますのでお付き合いいただけますと幸いです。
さてさて近況はこのくらいで、本日のお題はズバリ「経年変化」について。
革に興味を持った方なら誰もが耳にしたことのある言葉だと思います。
実際僕にとっても、革の魅力に気がついた要因の一つです。
今日は経年変化の様子よりも、変化していくこと自体へスポットを当ててお話していきますね。
※当記事では主に「タンニン鞣し」の革についての記事となります。
革についてのあれこれはこちらをご覧ください▼
経年変化とは、「革を育てる」こと
「革を育てる」というフレーズ。
ちょっと詩的でカッコつけた言い回しのように感じるかもしれませんが、
一度味わえば誰しも納得のいく言葉ではないでしょうか?
なぜなら、使い込まれた革製品には「時間の流れを感じる、特別な温かさ」が宿っているからだと
僕は思っています。
「育つ」ということは本来、「成長する」といった意味合いで多く使われていると思います。
骨格、体型の変化や風貌や表情などが大人びてゆく様子が、まさにそれですね。
小さい子供が大きな大人になっていく程の「驚くべき変化」
決して劣化ではなく、時を重ねることでしか得られない尊い命の流れ。
人の手に触れることで、色濃く、艶のある表情へと変化していく革小物。
それこそが、革の経年変化にも感じることのできる「特別な温かさ」だと思うのです。
ちょっと話は逸れますが
人は細胞が代謝を繰り返し、新しい細胞を生み出しながら老廃物を吐き出していくことで
1年前の自分と1年後の自分では、骨を除いて殆どの細胞が生まれ変わっているとさえ言われています。
革も新品と比べると「まるで別物」のように変化をしてくれることがあり
お客さまから写真を見せていただいたりすると驚くことがあります。
上手に「育てる」コツとは?|革の変化との付き合い方
「革は変化していく」ということを前提に、愛着を持って接していくこと。
そしてその変化を「楽しむ」心を持つこと。
色や質感の変化ももちろん大事なのですが
普通に生活していれば、どんなに革製品に気を配っていても
時には傷がついたり、ちょっと水に濡れたりするもの。
個体によっては生来の傷や模様がついていることだってあります。
旅先でうっかり落としてしまってついた傷は、その当時の情景が浮かび上がり
アイスコーヒーのグラスについた水滴が染みた跡には、夏の暑さを思い出せる・・・
とか考えると、ちょっと素敵じゃないですか?
まぁ、実際に傷がついたり染みができてしまった瞬間はヘコみますけどね。
それでも、時間が経つごとにそれ以上の愛着が湧いてくると思うと、やっぱり革って面白いですよね。
幸いなことに、当店で使用しているイタリアンレザーは比較的ケアも簡単なので
ぜひこちらもお試しください▼
革に触れることでしか得られない、特別な体験
cobalt leather works の革製品は製作して、そこで完成ではありません。
むしろ、お客さまの手に届いてからが、物語の始まりです。
生活の一部に革が加わり、人生に「革が経年変化していく」という要素が新たに追加されるのです。
ふとした拍子に革に触れたり、変化の様子に驚いたり、どうやって手入れしようか考えたり・・・
それは当店が掲げるコンセプトの一つとしている、特別な体験。
ささやかなことかもしれませんが、ほんの僅かでも暮らしの一部になることで
小さな幸せを感じることができたなら、当ブランドとしてもこれ以上のない喜びなのです。
あとがき
革の経年変化は環境や使い方によっても異なり、その様子は千差万別。
正解がないからこそ、楽しめるものだと思います。
もしまだ革に触れたことがなければ、ぜひこれを機に「自分だけ」の革小物を育ててみてください。
後悔はさせません!多分。おそらく。
あと、SNSなどでもよく使い込まれた当店の革小物を目にすることがあるのですが、
どれも生活の一部として活躍してくれているようでとても嬉しいのです。
ご愛用いただいている皆様、本当にありがとうございます。
ご存知の方も多いかもしれませんが「#マイコバルト」で検索すると色々出てくるのでぜひお試しを!
ではでは、本日はこの辺で製作現場に戻ります・・・
ちょっとブログ更新の頻度は下がってしまうかもしれませんが、必ず書き続けますので
これからも時々遊びに来てくださいね。
それでは、今月も(遅い)どうぞ宜しくお願いいたします!
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