こんにちは、cobalt leather works のクリモトです。
本日のブログは前回のブログで匂わせていた新型のリリースです!
フルレザー仕様ながらもラフに楽しく
革の素材感を存分に楽しみながら使っていただきたい、という想いでデザインしました。
名前は、クロスボディバッグ tasca(タスカ)
イタリア語で「ポケット」を意味する、小ぶりなバッグです。
ぜひ最後までご覧くださいませ!
目次
オフの日は「好きなものだけ」持ち歩こう
皆さんは小さい頃、ズボンのポケットに溢れんばかりの宝物を詰め込んだことはありませんか?
形の綺麗な石やよくわからないネジ、ピカピカなどんぐり、セミの抜け殻、etc…
大人からしたら「またそんなものポケットに入れて・・・」と呆れられたり。
それは子供にとっては確かに宝物で
結局は大人になってからも好きなものはいつだって身近に持ち歩きたいものだったりします。
でも、良い大人がポケットを膨らませるのも格好悪いですよね。
そんな大人のために、宝物だけを詰め込んでおきたくなるようなバッグを製作しました。
(ちなみに「そんな大人」は、僕のことだったりするんですけどね)
なのでA4サイズの書類は入りません。
オフの日に書類は持ち歩かないでください。
財布と手帳と文庫本とニンテンドースイッチと、
楽しいものだけを詰め込んで、大人の休日を楽しんでやりましょう!
クロスボディバッグ tasca(タスカ)ができるまで
今回製作するにあたって
楽しいものを詰め込むのだから、バッグ自体も楽しいものであって欲しい。
という想いがありました。
レザーバッグの楽しみはやはり経年変化。
そして革の質感として、シボ感や内縫いの返し、磨いたコバなど
感覚的にも楽しめる要素を取り入れたいと考えました。
そこで、全体のデザインを決める時に
・革の素材感を最大限引き出す
・柔らかさとしなやかさを活かす
・削減できる部分は削る
というミッションを課しました。
触感で楽しむために|縫製について
クロスボディバッグtasca(タスカ)をよく見ると
内縫い(裏側を縫い合わせてひっくり返す、縫い目の見えない構造)と、コバ面の露出する外縫いの両方を使い分けて製作しています。
今回使用しているイタリアンレザー「ミネルバボックス」は柔らかいシボ革ですが
コシのあるもっちりとした質感が特徴的。
折り返した部分はもちもちの質感が楽しめる一方で、ベジタブルタンニン鞣し特有の磨かれたコバは
なめらかな触り心地が楽しめます。
その両方を取り入れるべく、天マチには内縫いを、底面には外縫いをそれぞれ採用し
触感で楽しんでもらえる仕組みを取り入れました。
ちなみにこの底部分のカーブのかかったコバは
グラスシース・クルヴァや、ペンシース・ウーノでも取り入れている技術なので
馴染みのあるかたもいらっしゃるかもしれませんね。
カーブのマチは調整がかなりシビア。
ある程度経験があると思ってはいたのですが、型が決まるまでだいぶ難航しました・・・。
質感を楽しむために|ミネルバボックスのしなやかな強さ
そしてもう一つ、このバッグを通して伝えたかったのがシボ感のしなやかな魅力。
シュリンク加工した革はある程度柔らかくなるのですが、ヨーロッパ原皮を使用しているミネルバボックスはしっかりとコシが残り、しなやかな強さを感じることができます。
その魅力を引き出したいために、あえて芯材を入れずに柔らかさを全面に出しつつ
漉き加減を調整して厚みを残す等の工夫をしながら強度を出しました。
曲がったり、擦れたり、柔軟な革ならではの経年変化が楽しみです!
ラフに、気軽に楽しむために|床面も楽しめる革
内装は敢えて何もつけず、好きなものをラフに放り込むだけのバッグ。
まさに「ポケット」的な使い方。
内装や裏貼り等、とことんこだわってしまいがちでな僕ですが
その気持ちをぐっっっとこらえて、かなりシンプルに仕立てました。
ラフに、楽しく使うために
ある程度コストも抑えてお届けしたい、という気持ちもありましたが
先ほどもお話ししたように、何よりもミネルバボックスという素材が良い。
ミネルバボックスはヨーロッパ原皮を使用した革なのですが
繊維の詰まり具合がかなり良く、床面も美しい仕上がりになっており
正直これを見せずにはこの革の魅力は伝えきれまい、と思い
この結論に至りました。
ちなみに裏を張らないので時々こんな刻印も見られたり・・・
これはタンナーであるバダラッシ・カルロ社の刻印と、この革1枚の大きさ「117ds」を表した刻印。
1枚につき1ヶ所にしかないので、これにあたったらレアものですね。
オンラインストア・オーダーページのリリースについて
クロスボディバッグ tasca(タスカ)は
オンラインストアにて、本日よりオーダーいただけます!
最後に数点ですがオフショットを・・・
本日のブログはこの辺で・・・
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
早くも2024年も半分、これからも日々モノづくりに励んで参りますので
どうぞよろしくお願い申し上げます!
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