こんにちは、cobalt leather works のクリモトです。
実は5月頃にマーブルコードバンという革をスポットで仕入れたのですが
これのまぁ、美しいこと・・・
これはブログにせねば!と息巻いていたのですがSNS(主にX)でちょこっと紹介したところ
すぐに革の在庫が無くなっちゃったんですね。
さらにその後のリピート分も残り僅かなので
「今更ブログにする・・・?」とも思ったのですが
やっぱり素晴らしい革なのでちょっと見ていって下さい!
【ATTENTION】
・1枚あたりがかなり小さいこと
・1ds単価が定番革のおよそ7倍
ということから、かなり限定的に仕入れています。
使用面積に応じてカスタム料金も上がりますので、ご希望の方はまずはご相談くださいませ。
と、前置きが長くなってしまいました。
コードバンがどういう革なのか、ということからご紹介していきたいと思います!
コードバンってどんな革?
コードバンとは一般的に馬のお尻の部分、と認識されている革だと思うのですが
その製造方法や特性についてはあまり知られていないことも。
一般的なコードバンは、実は牛革などで知られている「銀面」という層がありません。(例外もあります)
馬のお尻の部分には「コードバン層」と呼ばれる特殊な繊維構造を持った層があり
加工の際にその部分まで削り出していく、という工程があります。
よくコードバンは革のダイヤモンド、という比喩表現がありますが
これももしかするとこの掘削作業に喩えたものかもしれません。
しかもそのコードバン層はおよそ2mmと薄く
その部分を的確に探り当てるのには、職人の熟練の技と経験が必要とのこと。
なんだかロマンの塊みたいな革ですよね。
コードバンの強み
コードバンは見た目に美しいだけではなく、複雑に絡み合った繊維層はかなりの堅牢度を持っており
牛革の3倍とも言われるほどに引っ張り、押し込みに強い素材です。
元々、野生動物に咬みつかれた時に身を守るための部位という説があるのも納得ですね。
コードバンの弱み
コードバンの弱点は何においても水気です。
通常の革も水分はあまり得意としないところではあるのですが、コードバンはよりデリケートな素材。
コードバン層を削り出した後、グレージングと呼ばれる工程があり
これは大型のローラーを使い、革に均等に強い圧力をかけて繊維を圧縮していくのですが
水分はこの圧縮した繊維をふやかすように緩くしてしまい、水滴の後を水ぶくれのようにしてしまいます。
ロカド社 シェルコードバン マーブル
今回スポットで仕入れたコードバンは「マーブル」と呼ばれる、一枚一枚が異なる表情をもつ染料仕上げ。
どの個体も独特なマーブル状に染め上げられており、美しい光沢と、アーティスティックな表情が特徴です。
植物タンニン鞣しのため、経年変化も期待でき、色ムラも相まって美しいエイジングが期待できます。
製作例|グラスシース(クルヴァ)
マーブルコードバンを使用した製作例、グラスシース(眼鏡ケース)のクルヴァです。
曲面に光を反射するほどのナチュラルな光沢、二つとして同じ柄のない唯一無二の表情。
まさに絵になる仕上がりです。
スポットレザーのオーダーについて
文頭でもお伝えしたように、かなり希少かつ高価な革のため
ご希望の場合は一度下記お問合せフォームなどよりご相談くださいませ。
カスタムオーダーと同じ要領にて、お見積りの作成をさせていただきます。
基本的にはオンラインストアに並んでいる製品からであれば製作可能ですが
一部の大物(一枚革で大きな面積を取るブックカバーなど)は難しい場合もございますのでご留意くださいませ。
ではでは、本日はこの辺りで・・・!
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