こんにちは、cobalt leather works の栗本です。
気がつけば4月も終盤。
GW前に3度目の緊急事態宣言など、慌ただしい日々が続きますね。
今日は1周年を控え少し振り返りながら
すこし真面目なトーンでお話させていただこうかと思います。
なぜ革製品を作るのか|物語を紡ぐ「革」
革は使い手と共に物語を紡ぎます。
そしてその物語は、共にある限り続いていくのです。
端的にいうと、僕が革に惹かれてモノづくりを始めた理由はそこにあるのだと思います。
僕は元々、古めかしいものを見たり触ったりするのが好きでした。
木の廊下や、真鍮でできたドアノブ、革で貼られた椅子の座面。
古くなったものはどこかに傷やへこみがあって
そこには使っていた人のクセや動きなんかが染み付いていて・・・。
まるで「記憶のような記録」のような存在。
モノと一緒に誰かの物語があって、共に過ごした時間があって、
そのモノに触れることで何十年も、何百年も昔の記憶に想いを馳せること。
それは決して体験しうることのできない世界ですが
なんとなく胸の奥底に湧き上がるような懐かしさを感じたことはないですか?
革という素材は、経年により変化していきます。
革製品と一緒に物語を紡ぐ楽しさを
そして、その時間を共に過ごすことの素晴らしさを一緒に感じ取ってほしい。
乗り越えた経験や時間、長ければ長いほど、大きな存在へと育っていく。
それが革の魅力なのではないでしょうか。
「繋ぐ力」「打破する力」
当店のモチーフとなる楔形のロゴマークには、そんな想いが込められているのです。
副業から本業へ|覚悟と感謝と
革と出会って10年以上経ち、本業の傍ら副業として製作をしてきましたが
昨年、これまで12年勤めていた会社から cobalt leather works として独り立ちしました。
モノづくりは好きで、続けていきたいという気持ちもありましたが
何よりも10年、20年先に、僕の製作したモノはどんな物語を紡いでいるのだろうか?
その時、僕はそこに正面から、真摯に向き合うことができるのだろうか?
という思いからでした。
もちろん会社に勤めながら、という道もあったのかもしれませんが
手先は器用(自分で言うやつ)でも精神的に不器用な僕はどうにも腑に落ちなかったのです。
その結論としての独立でした。
そしてそんな時期から早くも1年が経とうとしています。
振り返ると本当にたくさんのことがあり、文字のごとく「あっという間」の1年間。
発信し続けることの大変さ、伝えることの難しさ、新しい製品を生み出すことの苦しさ。
諸々支えていただいた皆様には感謝してもしきれません。
いつも本当にありがとうございます!
これから|次の一歩を踏み出すために
さて、もうすぐ次の1年が始まりますが
この一歩を踏み出せることのありがたさを、日々改めて感じています。
次へ進むためにも、これからも真摯で誠実なモノづくりを
そして、誰かの心に楔を打ち、響かせるようなモノづくりを続けていく所存です。
まだまだ、零細で生産にも限りがあり、お待たせしてしまうことも多く恐縮ですが
ブランドとしては10年、20年と続けて
お客さまの皆様と、革と一緒に物語を紡いでいきたいものですので
末長く、どうぞよろしくお願い申し上げます!
よくお問い合わせで「実際に商品が見られる店舗はないですか?」といただくのですが
昨今の情勢ではなかなか難しいですが、いつかは店舗も構えてちゃんとお出迎えしたいものですね・・・。
頑張らねば!
さてさて、そして来週の更新はとうとう1周年シリーズのリリースです!
ちらっとお見せしますのがこちら
先週公開のアラスカで製作したミドルウォレット。
経年変化の度合い、上質な原皮、素材として当店のコンセプトを十二分に表現してくれるシリーズになりそうです。
ぜひお楽しみに・・・!!
ではではまた来週〜!
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